「新入社員」物語 第三話 
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 社会人として、誰もが経験する「来客対応」を覚えた「海道 太郎」 くん。
 これはフィクションです。

 〜〜〜 「新入社員」物語 第三話 〜〜〜

 LV:  2, 経験値:  25, スキル:挨拶, 来客対応

  太郎  最近、すっかり寒くなって冬みたいですね。
  黒子  そっか、太郎くんは北海道の冬は初体験だったわね。
  太郎  南国育ちの僕には、もう寒くて寒くて・・・
  黒子  大丈夫よ。そのうち慣れるから。
  太郎  そんなもんでしょうか。

  北課長  黒子さん、太郎くん、ちょっといいかね。
  黒子   はい。
  北課長  先日の十勝さんとの件で、午後一番に会議室で打合せをセッティングしてくれないか。
  黒子   はい、分かりました。

  太郎  何かあったんですかね?
  黒子  こらこら、内容は打合せの時に分かるんだから、余計な詮索はしないで、仕事、仕事。
  太郎  は〜い。

 いつものように慌しく午前中が過ぎていく。

  北課長  さて、集まってもらった訳なんだが、十勝さんが太郎くんの挨拶に感動されて
         流氷電気での新人教育に協力して欲しいと相談がきているんだ。
  黒子   ・・・
  太郎   ・・・
  北課長  もちろん、我々の部署で対応できることでは無いから総務にも相談したのだが、
         総務としては、他社への教育など協力できないと言っているんだ。
  黒子   確かに総務の言っていることは間違っていませんから、困りましたね。
  北課長  無下に断ることもできないしな。
  黒子   課長、名目を情報交換会のような形にしてはいかがでしょう?
  北課長  情報交換会? ・・・なるほど。
         流氷電気とは資本関係もあるから、その手は使えそうだな。
         さっそく、十勝さんへ連絡してみよう。

 太郎には何が話されているのか検討もつかないまま打合せは終了した。

  太郎  黒子先輩、結局どうなったんですか?
  黒子  まだ、結論は出ていないけど、こちらからの提案方針は決まったのよ。
  太郎  そ、そうなんですか。。。
  黒子  そうだわ。なぜ挨拶が大切なのかを説明していなかったわね。
  太郎  あ!確かに、まだ聞いていませんでした。
  黒子  学生の時は、家族・友人・先生など限られた範囲の社会で生活していたでしょ。
  太郎  はい。。。でも、バイトで知り合った人も、いましたけど。
  黒子  そうね。アルバイトなどで社会経験していれば、もう少し広い範囲になるわね。
  太郎  ・・・はい。
  黒子  でもね、社会人には多くの人脈と信頼関係が必要なの。
  太郎  ???
  黒子  そうね。例えば、
        初めての飲食店に入った時、店員が無言のまま席へ案内してくれて
        無言のままオーダーを待っている。
        そして、「すいません先に、お水もらえます?」と
        話しかけると、店員は入り口の方にある張り紙を無言のまま指差す。
        張り紙には、「お水はセルフサービスです」と書かれていた。
        こんなお店だったら、どうかしら?
  太郎  僕だったら、二度と行きたくないですね。
  黒子  そう?店員さんは何も失礼なことはしていないけど?
  太郎  でも、何か雰囲気が・・・
  黒子  ・・・。
  太郎  どんなお店でも「いらっしゃいませ」は言ってくれますし。。。
  黒子  そう、お客さまへの挨拶は基本よね。
        社会人にとって知らない人は、お客さまと同じなの。
  太郎  知らない人は、お客さまと同じ・・・?
  黒子  挨拶されて気分を悪くする人はいないでしょ。
        人脈と信頼関係を築くために、挨拶は欠かせない大切なことなのよ。
  太郎  なるほど。
  黒子  社会人には無限の領域が広がっているから、挨拶ができないようでは成長できないの。
        十勝さんも太郎くんの挨拶一つで私達へのイメージが変わり、打合せも成功したのよ。
  太郎  は、はぁ。
  黒子  まだ、ピントこないかもしれないけど、打合せも会話が全てではなく「場の雰囲気」が
        大切になるから、さっきのお店の例を参考にして、雰囲気作りも心がけてね。

 こうして太郎は挨拶と、打合せには会話だけではなく「雰囲気」が大切であることを知った。

 ♪♪♪ LV:  3, 経験値:  45, スキル: 「雰囲気を覚えた!」

 次回に続きます。
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